怖い上司、理不尽な上司、ダメ上司。上司も色々あるけれど、
とにかく面倒くさい仕事は無条件で若手に丸投げしてくる上司、アナタの身近にもいませんか?
そして、いざアナタが当事者になってしまった時、アナタはどうしているでしょう。
最近、よく上司から仕事を雑に押し付けられるんだけど、ほとんどがやり方も分からないから時間もかかるし、やり方の方向性が間違ってるしで、結局失敗して怒られちゃうんだよね。
毎日毎日、会社に行くのがキツイよ・・・。
でも、そういう厳しい上司の下にいた方が裁量も大きいし、他の同期よりも多くの仕事がこなせるから成長できるんじゃない? その方が“やりがい”も持てるし。
まぁ・・・そうなのかなぁ。
はっきり言います。
――その考え、間違っています。
なぜそのように言えるのか、常に若手目線の怪物:“怪社員!”が、自身の経験をもとに解説していきます。
“丸投げ上司”は決して“厳しい上司”ではない!?
『なんだかんだ言って厳しい上司の下についていた方が成長が早い!』
『厳しい上司の下にいると仕事をバンバンこなさなくてはならないので、自然と経験値が上がるし!』
『常に要求される仕事のレベルが高いので、自分のレベルもドンドン上がっていく!』
確かに、一般に厳しい上司のもとで働くと、人より難易度が高い仕事を振られたり、多くの複雑なタスクがある仕事をこなすことを強いられるので、得る経験値の多さから、同期よりもハイレベルな仕事がこなせるようになっていく人もいるでしょう。
確かにキツイですが、そういう成長の仕方については、ボクも反論しません。
それに、同じ上司についている周囲の先輩達が、ハイレベルな仕事のお手本にもなりますし。前例を活用できる仕事というのは、経験値を貯めるにあたって最良の教材となるでしょう。
ーーさてそれでは、主題について考えてみましょう。
はたして“仕事を丸投げのように押し付けてくる上司”は、その“厳しい上司”に該当するのでしょうか。
答えはノーです。
はっきり言いますと、“厳しい上司”というのは本来、『部下への指示が大まかであるが具体的で』、それでいて『効率的にやらなくては間に合わない量』だったり、あるいは『専門的な知識を総動員しなくては解決できない』ーーそんな仕事を任命してくる上司のことを言います。
もっと言えば、“大きな道筋”と“ゴール”だけはきちんと明確に伝えてくるので、『部下が無駄な遠回りをしなくてもよい上司』と言い換えることもできるでしょう。
これならたとえ仕事がキツくても、本筋は間違えていないので、部下は最短距離を走る方法を覚えることができ、短時間で成長できるかもしれません。
――さてそれでは、“仕事を丸投げのごとく押し付けてくる上司”はどんな生き物なのか考えていきましょう。
まず彼らは、自分の課に仕事が発生すると、タイトルだけを見て、そこからは“特に考えることをしません”。
『えーっと、これなんか面倒くさそうだな・・・』、『あ、きっと彼ならできるだろう』『彼がなんか暇そうだからやってくれるはずだ』ーーという非常に浅い思考で、曖昧な理解のまま、自分で説明することもできず、その仕事を部下に丸投げします。
当然、丸投げされた部下は、仕事の道筋すら分からないため、間違った判断で仕事を進めてしまったり、あるいは自分で最初から道筋をつけるために時間を浪費させられます。
その際、組織単位では情報伝達がされていると“他の部署や客先は思っているため“、二度聞きや無駄な再確認が発生するでしょう。
それどころか、中でも立場の弱い若手が確認にいくと、『さっきもそちらに説明しただろう!』と、自分の責任ではない叱責を受けることもしばしばです。
つまり“丸投げ上司”とは、“厳しい上司”が、具体的な説明・高い負荷・成長の機会を与えてくれるのに対して・・・“曖昧で浅慮な雑フリ”・“雑務レベルの仕事”・“時間の浪費”という迷惑なものばかり与えてくる有害な存在と表現すべきでしょう。
おっと。いきなり“雑務レベルの仕事”が出てきてしまいましたが、これは、丸投げ上司に限って“評価のポイントになる重要な仕事は自分で独占する”ので、部下にはレベルの低い仕事が多く回ってきてしまうという意味で挙げました。
もとより、毎日彼等の思考力は暇をしていますので、自分本位なことを考える時に限ってフル回転させる余力が残っているというわけです。
――なんにせよ、彼らは付き合っているだけ無駄で有害であるということは覚えておきましょう。
【以下、悪気があって描きました】
“丸投げ上司”が、丸投げをやめられない理由
それでは、なぜ彼らは“仕事の丸投げ”をやめられないのでしょうか。
それはーーそれが上司にとって“最高に気持ちがイイやり方”だからです。
別の記事で、『人間の脳は、その瞬間の負荷を取り除くと“無条件で快楽を得る”構造を持っている』ことを説明しました。
つまり、面倒くさい仕事が課や係に割り当てられた時ーーその時感じた『これ経験上面倒くさいんだよなぁ・・・』といったストレスを部下に丸投げして解消することで、上司達は極上の快楽を得ることができるのです。
――危険なクスリに依存性があることは皆様もご承知でしょう。
人間は、一度知りえた快楽を中々忘れることができません。
仮に丸投げを繰り返し過ぎて、いよいよ部下が嫌な顔をしたとしても、丸投げ上司という生き物は、どうにかこうにかして部下に丸投げするために“全力で頭を働かせます”。
普段は頭を働かせることなんてないのですが・・・しかし、いざ自分の快楽のためなら、それはそれは全力で働かせるのです。
彼らの頭は、どうにか部下をダマして丸め込むために“無限の屁理屈”を創造します。
なんだか、クスリを得るために手段を選ばなくなった人の思考みたいですね。
よって一度でも丸投げの快楽を知ってしまった上司達は、仕事を終える定年までそれをやめることができないのです。
もしも、アナタがそれを上司にやめさせるには、薬物中毒者を更生させるのと同じだけの苦労が必要であることを肝に銘じておきましょう。
・・・・・・そんなの無理ぃ・・・。
だよね~・・・。
これは余談だけど、“人の考えを変える方法”は他にもあって、それは、九死に一生を得る体験をさせるか、この世のものとは思えない風景を見せて感動させる、という方法になります。
宇宙飛行士が地球の美しさに感化されて、引退後は牧師になる話はよく聞きますね。
いや、だからそんなの無理ぃ・・・。
“丸投げ上司”を撃退するための唯一の方法
さて、彼らのような生物を撃退するための最短で唯一の方法をお教えしましょう。
それはズバリ・・・徹底的に無視すること。それだけです。
それは、必ず仕事にも及ばせます。
その上司から下された命令は、断じて実行しないか、あるいは期限までに4割くらいやっておいて、『自分にとっては分からないことだらけなので、これが精一杯です』と、人前で声を大にして言いましょう。
逆にアナタが甘い態度をとって仕事をしてあげてしまうと『あ、コイツは命令すれば言うことを聞かせられるな ♪』と更につけあがり、アナタの仕事を増やしてしまいます。
なにせ、それが彼等にとって“一番気持ちがイイやり方”なのですから。
なので、そうならないためにも、丸投げ上司の行動が『若手の私を困らせている』ことを周囲に喧伝(けんでん)しましょう。
丸投げ上司は、プライドと保身だけは一丁前です。
そこで怒りに任せて怒号を上げれば、その場で上司の無能力を喧伝できるので都合がよいですし、逆にこれ以上周囲にこの話をされたくないと思わせることができれば、以降はアナタを倦厭(けんえん)して、仕事でもプライベートでも話を振ってこなくなるでしょう。
その後、彼らは考えが浅い故に、『それなら別の人に仕事を振る』という簡単な方法に飛びつくはずです。
仮に、後で仕事をしないことへの嫌味をネチネチ言われても、変な仕事を完全に振ってこなくなるまで徹底的に無視することが重要です。
注意すべきはーーもしも上司が手法を変えて、一対一で妙に具体的な指示をしてきても、言葉では『はい』と言っておいて、すぐに実行してはいけません。
なぜなら、それは上司が考えを改めたわけではなく、今の仕事を上司の上司や他の部署から催促されたために『とにかく終わらせなければ自分の評価にかかわる!』・・・という、一時的で自分本位な考えの結果でしかないのですから。
丸投げ上司は、無視。
これ、鉄則です。
対策を実行した筆者の現在(2021/09/07)
さて、これを書いている筆者ですが、“徹底した無視”を実行したことで、今では社内で楽な環境を手に入れています。
実は、この記事も仕事中に書いているのですよ(会社からしたら本当に嫌な社員ですねぇ)
ただし、就業時間中は常にアンテナだけ張りつつ、重要そうな仕事が出てきたら、出来るだけ上層の人から仕事を受けています。
幸運にも筆者は、田舎の会社にとっては特異な免許と経験を持っているので、必要な時に活躍することで丸投げ上司“以外”からはまぁまぁな信頼を得て、次の仕事をもらっているわけです。
つまるところ、首にならない程度に、日々を過ごしています。
一方。丸投げ上司は、今も無視です。
だって、そんなものに媚びへつらっても自分の人生に何一つプラスにならないと知っていますし、時間の無駄ですから。
もちろん、一応直近の上司ですから、評価に関して不満が残ります。ですが、今や日本企業の昇給額では、しがみつく価値がないことを知っていますので、問題ありません。
頑張れる体力が残っていたら、これから生き残るためにスキルの勉強をするか、リフレッシュのために時間を費やした方がよほど有意義です。
それに、残念ながらこの国は・・・これから給料が上がっていく要素が一切見つからず、かと言って環境がよくなる法律ができるわけではなく、クローンでも作らない限り人口は必ず減り続け、国力が落ちることで優秀層が良い環境を求めて出国し、更に国力が落ちる・・・と、無限に陥落することが明らかです。
もしここから日本がのし上がる方法があるとすれば、それはどこかのSFアニメの金字塔のように、『核戦争が起きて、そこで都合よく日本が放射能除去技術を開発して、さらに都合のよいことに、それを日本の技術として世界中に販売できた』・・・そんな時だけなのです。
宝くじの一等賞の方が確率が上ですね。
今後十数年。ゾンビのように大国のフリをする我が国にあって、アナタが寿命までお腹一杯食べていくためには、平均年収が高い希少スキルを獲得するか、転職を繰り返して旧財閥系の企業に入るか、あるいは、お天道様に顔向けできないような稼業で荒稼ぎするか・・・それくらいしかありません。
そして、そんな狭い選択を迫られるのは、より若い世代の人間です。
だからせめて・・・自分と、家族だけでも満腹で暮らせるように、毎日を大事に使いましょう。
スキルで言えば、本サイトで紹介するようなプログラミング以外でもなんでもいいんです。
貴方の“好き”と“世間での希少性”とのバランスがとれるスキルを身に着けて、最後の日までお腹一杯食べましょう。
それでは、また次回お会いできることを願いまして、 See you !